「こんにちはwasenkinです。A少年とスリングショットの続報です。前回自信満々で作った作品が散々なことになり、悲しい思いをしたので、今回は同じ過ちを繰り返さないよう、ちょっと力を入れてみました💪」
前回のスリングショットにまつわるお話し🔽🔽
この前の失敗により後のないぼくは、あんな悲しいことが再び起こらないよう、しっかりと準備をすることにしました。
前回の失敗の原因は確実に「ゴム」
何年も前に日本から持ってきたものでだいぶもろくなっていました。
まずはこれに代わる物を探さなければなりません。
でも、ネパールで手に入るゴムでちょうどいい物はなかなかないように思えました。
それでも考えに考えた結果、思い至ったのは
「注射の時に腕を縛るチューブ」💉
あの肌色のゴムです。
この国でも以前どこかで見た記憶があります。
なのでその時は、カトマンズの薬局で簡単に買えるだろうと高を括っていました。
でもここからが一苦労…
「注射ゴム」を探して回った店の数はなんと8軒!!
しかもどこの店でも変な目で見られる…
そりゃあ
「注射の時に使うゴムのチューブある?」
なんていう、カタコトのニヤけた怪しいアジア人が来たら警戒しますわね…
とにかく無事「注射ゴム」入手!
その後靴屋に行き、靴用の皮で石を受ける部分を作ってもらいました。
さて、これで下準備は終わり。
後は「A少年」に召集をかけるだけ。
そして後日…現れたのは「A少年」と…
「P少年」
ん?呼んでないけど?なんで来たん?
…とは言わず、温かく迎えて一緒に作ることに。
この子もぼくたちの友人の息子で、「A少年」の友達
スリングショットを作ると言う話を「A少年」から聞いて駆け付けたようです。
左が「P少年」右が「A少年」。同じ日に数時間差で生まれた幼馴染。
うちに着いてすぐ「桑の実」のジュースで一杯やっています🔽🔽
この「P少年」の性格はおとなしめ。
やはり村育ちの野生児に違いはないですが、Aに比べると慎重派。
(面倒なので呼称はAとPで😁)
作業の仕方をみていると、彼は大雑把でなく、きっちりと仕上げるタイプ。
指示にもしっかり従います。
「もう無理!」と、途中で投げ出そうとするAに対して僕が「あきらめちゃダメ!」と声を掛けると、その横でPが「あきらめちゃだめ。あきらめちゃだめ。」とぶつぶつ自分に言い聞かせながら黙々と作業を進める。
Pはそんなかわいいヤツです。
そんな二人とまずはスリングショットに使えそうな木を探します。
流石は村の子たち。
息も切らさず、足場の悪い斜面を登っていきます。
ノコギリやナイフの使い方にも慣れています。
ちょうど良い木を見つけて切断中🔽🔽
候補となる木をいくつか集めます。
見た目にもこだわってカッコよくしよう!
ということで表面の皮をはぎ、やすり掛けをします。
二股の先端に「注射ゴム」を通す穴を開けるのですが、これはちょっと難しいのでぼくが担当。
二人はゴムに石受けを取り付けるのと、ぼくが開けた穴にゴムを通す作業をしてもらいます。
仲がいいのか悪いのか、時々小競り合いをしながらもお互い助け合って作業をすすめるAとP。
とってもほほえましい光景😁
基本的に器用な二人、すぐにそれぞれ完成です!🔽🔽
新素材のスリングショットを手に入れて嬉しそうな二人。
ポーズを取ってとお願いすると🔽🔽
格好をつけるAと、はにかむP😊
そして
「狩りに行ってくる。」
といって山に消えるAとP。
それを見守るぼくと…「犬」(笑)
彼らがいない間にぼくは、前回失墜した評判と自信を取り戻すため、素早く行動に移ります。
先ほどやすり掛けをして形を整えていた土台に「四つの穴」を開け🔽🔽
そこに「二本の注射ゴム」を通し🔽🔽
石受けを取り付け…
完成!!🔽🔽
wasenkin謹製「大人の底力スリングショット」!!
子どもの力では引き切れない、発想することもできないであろう力作(笑)
かくしてぼくの予想通り、「狩り」から戻って来た二人はこのスリングショットを見てひとしきり感心していました。
よしよし(笑)
この度やっと、日本の技術力の高さを知らしめ、図工5のプライドを取り戻し、子供たちに納得のゆくプレゼントを提供する事ができました。
とてもホッとしております😄
また次回、村の子どもたちと何か制作する事があれば報告します。
今回も最後までお付き合い下さりありがとうございました。